【症状】
爪白癬は、爪の中で白癬菌という水虫の原因菌が繁殖していることを指す。
爪白癬は足の爪に多く見られるが手の爪においても発症する可能性もある。
爪白癬は発症すると以下のような症状が見られる。
・変色する(黄色、白濁色)
・形が変形する
・爪の表面に筋が現れる
・ぼろぼろと欠ける
・爪の周りが炎症を起こす
以上のように爪白癬は見た目の変化こそあるものの、痒みや痛みといった自覚症状は特に現れない。
しかし、長く放置しすぎると症状が進行し、歩きづらくなったり、厚くなった爪に指が圧迫され痛みを感じるようになったりすることもある。
また、糖尿病を患っている場合は、抵抗力が低下しているため、合併症を起こす可能性がある。
【原因】
爪白癬は白癬菌が爪の中に侵入することによって発症する感染症の一種である。
白癬菌とは、カビの一種でありケラチンというたんぱく質を好む。
また、白癬菌は切られた爪の中で半年も生き続けたというデータがある程とても感染力が強い菌である。
そのため切った爪からも感染する恐れがある。
白癬菌はバスマットやスリッパなど家庭で共用されているものから感染する家族内感染が主な感染経路である。
家庭内で白癬菌の感染が広がった場合は、家族全員が白癬菌による感染症を完治させなければ治療したとしても再び家族から感染し、白癬菌による感染症を再発してしまう恐れがある。
このため家族全員が爪白癬を完治することが必要である。
尚、白癬菌は爪以外にも手、足、頭、股などにも感染し、感染した部位によって病名が変わる。
【対処方法】
爪白癬は他の白癬菌の感染症とは異なり、硬い爪の奥に白癬菌が潜んでしまうため、
市販の塗り薬やスプレーなどでは患部に当てることが出来ないので、あまり効果は期待できない。
そのため、血液を介して直接成分を浸透させられる飲み薬が主な治療方法となる。
しかし、水虫治療用の飲み薬は市販されておらず、病院へ行かなくてはならない。
また、完治させるためには必要な薬の服用期間は手の爪と足の爪では異なり、手の爪は3ヶ月から6ヶ月、
足の爪は6ヶ月から10ヶ月程度である。