倶楽部ワンクエスチョンとは?
65歳以上の方専用LINE公式アカウント「生活向上WEB倶楽部」の友だちを対象に、健康維持や疾患について学んだり、倶楽部友だちの皆さまの考えを共有できる1問クエスチョンの倶楽部ワンクエスチョン! 倶楽部友だちの回答結果とテーマに対する解説を公開しています!
回答結果:「普段の生活で物忘れが気になりますか?」
生活向上WEB倶楽部のLINE友だちの方に「物忘れ」にお悩みになったことがあるかお伺いしたところ、程度はそれぞれ異なりますが、約90%の方が何らかの物忘れの症状があるという結果となりました。
年を取っていくとどうしても悩みがちな物忘れ。今回の倶楽部ワンクエスチョンの解説では、物忘れの原因や対処法、そして生活向上WEBで実施中の「物忘れ」に関するモニター情報をご紹介します。ぜひご覧ください。
■調査実施期間:2025年7月9日~7月14日
■調査参加者数:104名
物忘れの治験モニターご紹介
生活向上WEBでは現在、物忘れの症状がある方を対象としたモニターをご案内しています。ご興味がございましたら、ぜひ確認ください。
・【治験のご案内】将来の物忘れ、認知症のリスクが気になる方へ
・[60歳~84歳が対象]物忘れなどの認知症初期症状となかなか寝つけない症状がある方へ[通院試験]
物忘れの原因:高齢と病気
物忘れには、年齢とともに起こる自然な「加齢による物忘れ」と、病気が背景にある「認知症による物忘れ」の可能性があります。両者には下記のような違いがあります。
加齢による物忘れ
・忘れる範囲:体験したことの一部を忘れる(例:昨日の夕食のおかずを忘れる、思い出せない)
・自覚:「忘れてしまった」という自覚がある
・進行:あまり進行しない
・日常生活:ヒントがあれば思い出せる。日常生活に大きな支障はない。
病気のサインかもしれない物忘れ
・忘れる範囲:体験したこと自体を忘れる(例:夕食を食べたこと自体を忘れる)
・自覚:忘れたこと自体の自覚がないことが多い
・進行:時間とともに症状が進行していく
・日常生活:ヒントがあっても思い出せない。日常生活に支障が出始める。
(参考:国立長寿医療研究センターなどの情報に基づく)
加齢による物忘れは、脳の生理的な変化であり、誰にでも起こりうることです。一方で、体験そのものを忘れてしまうような場合は、一度専門家へ相談することを考えてみてもよいかもしれません。
今日から始めよう!物忘れを防ぐ3つの習慣
認知症の多くは、高血圧や糖尿病といった生活習慣病と関連があることがわかっています。日々の生活を見直すことが、脳の健康を保つことにも繋がります。
1.適度な運動を心掛ける
少し息がはずむくらいのウォーキングや体操などを、無理のない範囲で続けてみましょう。血行が良くなるだけでなく、気分転換にもなります。
2.バランスの良い食事を楽しむ
野菜や魚を多く取り入れた、バランスの取れた食事を意識しましょう。家族や友人と会話を楽しみながら、よく噛んで食べることも大切です。
3.頭と心をイキイキさせる
新聞や本を読んだり、日記をつけたり、計算やパズルに挑戦したりするのも良いでしょう。また、趣味のサークルに参加したり、友人とおしゃべりを楽しんだりするなど、人との交流は脳への良い刺激となります。
違和感があるときには、早めに専門医へ相談を。
「最近、物忘れが気になるな」と感じたら、それはご自身の健康と向き合う大切なサインです。まずはできることから生活に取り入れ、不安なときは一人で悩まず、かかりつけ医や「物忘れ外来」「神経内科」などの専門医に気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
年のせいと決めつけず医療機関に相談することには、大きなメリットがあります。
メリット①:原因がはっきりして安心できる
検査を受けることで、物忘れの原因が加齢によるものなのか、あるいは治療が必要な病気なのかがはっきりします。原因がわかるだけでも、漠然とした不安が解消されます。
メリット②:早期治療で進行を遅らせることも
もし認知症などの病気が見つかった場合でも、早期に治療や対策を始めることで、症状の進行を緩やかにしたり、改善したりできる可能性があります。
メリット③:治療で治る物忘れもある
物忘れの中には、甲状腺の病気やビタミン不足など、原因となる病気を治療することで改善するものもあります。
【参考情報】
厚生労働省 e-ヘルスネット
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター もの忘れセンター
政府広報オンライン