注目すべき2018年新発売の保湿剤は?

注目すべき2018年新発売の保湿剤は?

2018年9月13日より、マルホ株式会社から血行 促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド®フォーム 0.3%」(一般名:ヘパリン類似物質)を発売いたしました。

フォーム剤は現在販売中の「ヒルドイド®」と同じ有効成分を同一濃度含有しており、薬価は22.20円/gと先発品の他剤形と同価格です。

新しい剤形の保湿剤??

臨床試験では、ヒルドイドソフト軟膏0.3%を2週間使用した皮脂欠乏症20歳以上の患者様60名に対して、フォーム剤形に切り替え2週間使用した後の有効性及び安全性を確認しました。

結果、剤形の切り替えにより治療効果が維持された割合は98.3%でした。

副作用発現率に関してもソフト軟膏は3.3%(適用部位刺激感・適用部位瘙痒感)に対し、フォーム剤は1.7%(紅斑・瘙痒症)で特に重篤な副作用はありません。

製剤の特性としてはガスの圧力できめが細かく垂れにくい泡が噴出します。

ガスを含有しているため、地域によっては廃棄時にガス抜きの必要があります。

泡の剤形にするメリットとしては、

①液剤と比べて液だれせず手に取りやすい。

②クリーム剤、ソフト軟膏と比べても伸びがよく広範囲に使用しやすい。

③スプレー剤と比べて周囲に飛び散る事がない。

以上の3点が考えられます。

実際に臨床試験後に患者アンケートを取ったところ、ソフト軟膏に比べても「伸びが良い」「塗り広げやすい」「擦り込まなくても塗布できる」など良い意見が多く、特に手足・体幹に使いたいという声も多くありました。

先発フォーム剤と後発フォーム剤との違い

フォーム剤形は、2016年12月9日に後発品としてヘパリン類似物質外用泡状スプレーが先発品より先に製薬メーカー3社から発売しました。

発売当初は、出荷制限がかかる程注文が殺到したため、2.3ヶ月製造が間に合ってない状況でした。

3社各製品に添加物の違いはなく、パッケージのみ異なります。発売メーカーのポーラファルマは青色、日本臓器日東メディックはピンク色のパッケージです。

薬価は14.70円/gとスプレー剤形と同じ価格設定です。

後発品のフォーム剤は一般名がヘパリン類似物質外用スプレーと、スプレー剤と同じ一般名です。

そのためドクターが一般名処方した際は、薬局でどちらかを選択して頂く必要があります。

後発品のフォーム剤は添加物に精製ヒアルロン酸ナトリウムを含有しており、主剤のヘパリン類似物質との相乗効果を狙っています。

また先発品と後発品では添加物の違いにより使用感が異なります。

先発品はエアゾールを使っているので、ヘアケアムースのように綺麗な泡が出ます。

使用感は意外とさっぱり感が強く、ベタツキがほとんどなく、どちらかというとビーソフテンローションに近い感覚です。

後発品は先発品と比べると泡のきめ細かさはなく液体っぽい泡が出ます。

使用感はしっとりとした質感で、人によってはべたつくと感じるかもしれません。

それぞれ使用感が違うので、患者様の好みに応じて選択することが可能です。

保湿剤の今後について

さまざまな剤形が発売し、保湿剤の選択肢が増える中で1つ大きな問題点があります。

それはヒルドイド製品を医療用医薬品にも関わらず、美容目的で使用する人が増えていることです。

これは健康保険法や国民健康保険法から「違法」になります。

元々ヒルドイドの適応は、打撲によるあざの治療、アトピー性皮膚炎による強い肌の乾燥、ケガをしたあとのケロイドの予防などに用いられる医療用医薬品です。

健康保険も適用されるため、かかった費用の一部(年齢に応じて1~3割)を負担するだけで、薬の処方を受けられます。

ヒルドイドは年間400億円(2015年度)の売上があります。

中でもレセプトデータから処方の対象が20〜50代の女性に偏っていることが分かりました。

ヒルドイドの薬効から肌への強い保湿力のほか、血行促進、抗炎症作用などがあるため、こうした薬効が乾燥肌や加齢によるしわなどを解消すると女性向けの美容サイトや雑誌に紹介されています。

このヒルドイドを「化粧クリーム代わり」にするために皮膚科を受診する女性が増えているそうです。

国の医療費を抑えるためにも、厚生労働省は一時期ヒルドイド単体での処方は保険適応から外すことも考慮しています。

しかし、このような事態になれば本来の目的で使用している患者様が最も被害を受けます。

SNSが発達している現在、フォーム剤形も各媒体で口コミが広がれば再び美容目的で皮膚科等に受診する人も増える可能性があります。

あなたの周りにヒルドイドを美容目的で使っている人がいるのであれば是非とも本来の使い方を教えてあげてください。

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