髪を切るだけのボランティア「ヘアドネーション」をご存知ですか。
男性の認知度はまだ低いと思いますが、髪を伸ばしている女性は特に、美容院で耳にされたことがあるかもしれません。
今回は、この「ヘアドネーション」というボランティアについて説明していきます。
ヘアドネーションとは
がんや白血病、先天性の脱毛症、不慮の事故などにより髪の毛を失った方々に、寄付された髪の毛でウィッグを作り無償で提供する活動のことをいいます。
もともとはアメリカの団体「Locks of Love」などが行っていた活動であり、日本では2009年にNPO法人「Japan Hair Donation&Charity」が活動を開始しました。
当初は認知度の低さから髪の毛の寄付が少なく、最初のウィッグを提供するまで4年を要ましたが、2015年頃から有名な芸能人が参加したことにより認知度が上がり、寄付が急増しました。
メディカル・ウィッグとは
厳しい基準をクリアした「JIS規格適合品(JIS S9623)」にのみ許された名称です。認証する「医療用ウィッグ及び附属品」は、脱毛症の改善を目的とするものではなく、患者の整容を改善し、生活の質(Quality of life)を高めることで治療を補助するものです。
メディカル・ウィッグに適した髪・基準
・31cm以上の長さがあること(クセ毛の場合は、軽く伸ばした状態で計測)
・カラー、パーマ、ブリーチヘアでもOK
・完全に乾いていること ・31cm未満でも、シャンプーやトリートメント剤、カラー剤の開発に不可欠な「評価毛」として、また美容師さんが練習で使うカットマネキンの素材として転売することで役立てています。これはウィッグ製作費の一部になります。
・年齢や国籍、性別、髪色、髪質は問いません。クセ毛やグレイヘア(白髪)でも問題ありません。
ヘアドネーションの流れ
1.美容室を決める
JHD&Cの活動に協力している「賛同サロン」、または通い慣れた「行きつけのサロン」、どちらでも大丈夫です。
予約時に「ヘアドネーションがしたい」旨を必ずお伝えください。
2.寄付する髪の長さを決める
メディカル・ウィッグにするためには、31cm以上の長さが必要です。
切った後どんなヘアスタイルにするか、美容師さんとよく相談して決めてください。
3.髪の毛を切る
髪を小さい束に分けてゴムで強めに結び、結び目の1cm上をカット。
ほんの少しの湿り気もカビや雑菌の原因になります。必ずシャンプーの前にカットをしてください。
4.「ドナーシート」に記入する
髪の毛のコンディションを確認するため、JHD&C所定の「ドナーシート」にご記入ください。
印刷したものに記入しても、メモ用紙等に必要事項を手書きしても、どちらでもかまいません。
ご自身でご用意のうえ、サロンへお持ちください。
5 返信用封筒を用意する
「あなたの髪の毛をJHD&Cが確かに受け取りました」という証明として、ポストカードタイプの「受領証」をお送りすることができます。
ご希望の方は「返信用封筒の作り方」(PDF)をご覧のうえ、宛先を記入して切手を貼った所定の封筒を同封してください。
ドナーシート同様、ご自身でご用意ください。
6.髪の毛を発送する
髪の毛・ドナーシート・返信用封筒(受領証をご希望の方のみ)を1セットにして送付してください。
複数人の髪の毛をまとめて送る場合は、1名分ずつを上記のとおり1セットにしてポリ袋などに入れてください。
特に、ドナーシートと髪の毛を分けないようにお気をつけください。
賛同美容室は髪の毛の送付も行っている場合があります。
▼ご自分で送られる場合
宛先
〒531-0072
大阪府大阪市北区豊崎5-7-11 アベニュー中津803号室
JHD&C ヘアドネーション係
宅配便記載用電話番号 06-6147-5316
※お電話でのお問い合わせには対応しておりません。
7.受領証が届く
所定の返信用封筒を同封された方には、「あなたの髪の毛をJHD&Cが確かに受け取りました」という証明として、ポストカードタイプの「受領証」が届きます。
活動を行っている日本の団体
・NPO法人 Japan Hair Donation&Charity・NPO法人HERO
・株式会社グローウィング『つな髪プロジェクト』
・その他、ヘアドネーション賛同の美容室
弊社の女性社員も何名かがヘアドネーションに参加しています。
伸ばすのは大変ですが、「髪は女性のいのち」といわれるように、男女関係なく髪の毛は大切です。
ただ切るのではなく、ぜひヘアドネーションに参加して、あなたの髪の毛を人のために活かしてください。
参照元:NPO法人JHD&C