長寿の代名詞「きんさん、ぎんさん」こと、成田きん(姉)、蟹江ぎん(妹)。
テレビ番組やCMにも引っ張りだこ。
CDや写真集を出すほどの人気ぶりでした。
ブームの理由は“100歳を超えても元気一杯”という姿。
世間では『理想の老後像』と言われました。
ぎんさんが亡くなったのは108歳。
病理解剖では、動脈がとても若かったといわれています。
年とともに動脈は硬くなりますが、ぎんさんの動脈は柔らかく「ぎんさんの体は20歳若い!」とも報道されていました。
100歳以上になると、痴呆の病変の合併がみられるのですが、ぎんさんは105歳頃まで痴呆がなく、それは動脈の柔らかさと関係が深いとも考えられています。
好きなものは魚とお茶
ぎんさんは好き嫌いがなく、何でも食べ、食生活のバランスが良いことに、長寿のポイントがあります。
特にぎんさんの好物といえば、「魚」と「日本茶」。
魚
魚は、良質なたんぱく質が摂取でき、この油は血液をさらさらにする効果があります。
特にお刺身などの生魚は成分を壊さず摂取でき、効果は24時間持続するといわれています。
ぎんさんは、ほとんど毎日魚を食べていました。
毎日と言わずとも、1週間に5食以上、魚料理を食べると良いと言われています。
お茶
ぎんさんは1日に何杯もの日本茶を飲まれたそうです。
お茶の成分であるカテキンは「抗酸化作用」があり、「動脈硬化=老化」を抑える抗酸化作用が、お茶には豊富に含まれています。
このカテキンは、紅茶やウーロン茶より 日本茶に多いことがわかっています。
お茶の飲み方にもポイントがあります。
一度に大量に飲むのではなく、1日に何度か分けてちょこちょこ飲むことで体内にカテキンをとどまらせることができます。
色が出るからといって出がらしを使いまわすのはNGです。
出がらしにはカテキンはほとんどないとされています。
食事の仕方
夕食は家族みんなで食卓を囲むのが日課。
ぎんさんからひ孫までみんなの顔が揃い、自然にさまざまな料理が食卓に並ぶことで、バランスのよい食事が摂れ、さらに会話をしながら楽しく食事をすることで「長生きをしたい」という心を育てます。
信念は「人間は足から死ぬ」
食事と並んで注目されるポイントが「運動習慣」です。
信念の「人間は足から死ぬ」をもとに、足腰を鍛えるため100歳になってからも、1日30分の散歩が日課でした。
散歩の途中で会う方には「長生きは気力だがね!」とおっしゃっていたそうです。
医学的にも筋肉を保つために、1日30分(10分×3回でもOK)のウォーキングを1週間に2~3回定期的に続けることを推奨しています。
姉のきんさんは、100歳を過ぎてから歩く練習を始め、みごとに歩けるようになりました。
筋肉は寝たきりになるのを防いでくれるので、明日から「人間は足から死ぬ」をもとに散歩を始めてみましょう。
きんさんぎんさんの名言
最後に、きんさんぎんさんが残した名言がこちら。くよくよしない
悲しいことは考えない
いいことも悪いことも忘れるのが長寿の秘訣
やはり、悪いことには引っ張られない前向きな気持ちが大切ということがわかります。
そして「自分のことは自分でせにゃいかん」というぎんさんの言葉、そして実践された生活スタイル。
私たちも見習って、いつまでも「健康」で長生きしたいですね。