【症状】
口唇ヘルペスは唇の周囲の一部に赤みを帯びた痛み・かゆみのある中央が少し窪んだ水疱ができていることを指す。
口唇ヘルペスは発症する前兆として皮膚にかゆみや火照り、違和感(ピリピリ、チクチク、ムズムズなど)を覚える。
このような自覚症状が出てから半日程度で患部が赤く腫れ、3日後ぐらいまでには患部に赤みを帯びた痛みやかゆみを感じる水疱ができる。 この水疱は1週間から2週間程度で水疱がかさぶたになり、治り始める。 症状の程度は初感染であるかどうか、体調の良し悪しによって変わる。 初感染の場合は抗体を持っていないために高熱を伴うなど重度な症状になることもある。
【原因】
口唇ヘルペスの原因は単純ヘルペスウイルスである。
単純ヘルペスウイルスは感染すると神経細胞の中に隠れ潜む潜伏感染という特徴をもっており、
感染しているからといって発症するわけではなく、抵抗力が低下したときに発症する。
発症した際には、抗ウイルス薬を用いるなどして症状を抑えることは出来るが、神経細胞に潜んでいる単純ヘルペスウイルスまでは、現代医学をもってしても退治することが出来ないため、抵抗力が低下した際などに再発することがある。 単純ヘルペスウイルスの感染経路は、直接的に患部に接触するだけでなく、ウイルスが付着したものに接触することでも感染する。 また、場合によっては自身の患部から、体の違う部位に感染することもある。
【対処方法】
口唇ヘルペスは患部を清潔に保っていれば1、2週間程度で治るが、早期に治療を開始しないと重症化したり、ウイルスが増加することによって再発しやすくなったり、場合によっては痕が残ってしまったりするので、水疱ができる前に治療をすることが望ましい。 治療には抗ウイルス薬を用いることが最も効果的であり、症状の程度に合わせて外用薬、内服薬、点滴を使い分ける必要がある。 また、口唇ヘルペスは抵抗力が低下した際に発症するので、ストレスを溜め込まないことや、規則正しい生活を心がけることなど体力を維持することが重要である。