いつの間にか、「足の裏にイボができている!」と気づく方も多いのではないでしょうか。
イボは、身近な病気ですが、他の皮膚疾患と類似しているので注意が必要です。
「どうせイボだから大丈夫でしょう。」と放置したり、安易な自己診断をしたりすることは禁物です。
今回は、イボの原因や治療法、注意点について解説します。
疣贅(イボ)とは
イボは、皮膚上から隆起しているできもの俗語です。
そのため一概にイボと言っても、他の皮膚病であることも。
安易な自己診断や自己治療により、重大な皮膚病の早期発見・早期治療が遅れてしまい手遅れになることもあるので、注意が必要です。
ウイルス性疣贅とは
イボの中で最も多いのは、ヒト乳頭腫ウイルスの一種であるウイルスが原因の「ウイルス性疣贅」です。
原因となるウイルスによって、ウイルス性疣贅の見た目は異なります。
ウイルス性疣贅のなかでも、足にできやすい尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)が発生頻度が高いといわれています。
ウイルス性疣贅のメカニズム
皮膚は表面から表皮・真皮・皮下組織の3つの層から形成されています。
表皮は何層にも細胞が重なってできており、一番外側が角質層とよばれます。
また、一番深い層は基底層です。
正常な皮膚では、何層にもなった皮膚がウイルスや細菌感染から守ってくれています。
しかし、皮膚に傷がある場合はウイルスが皮膚に入り込み、基底層の細胞に感染してイボができてしまいます。
比較的、傷を受けやすい手足にイボができ易いのはこのためです。
ウイルス性疣贅の治療
イボの主な治療は、原因であるウイルスへの治療と、イボ自体の排除です。
医療が進歩した現代においても、イボに対する特効薬や治療法はありません。
医師によるイボの治療は、液体窒素を用いた冷凍凝固療法や電気焼灼法、自費診療となるグルタルアルデヒドなどの外用療法が行われます。
どの治療法が個々の患者さんのイボに適しているかは医師の診察によって決まります。
いずれの治療法を行っても、1回の治療で終了することは稀であるといわれています。
もし、再発をしても必要以上に落ち込まず、しっかりと通院・治療を継続することが大切です。
予防法としては、手足に傷をつけないことが第一です。
足裏をツルツルにしようと、ヤスリなどで傷つけることは避けるべきです。
特に寒い季節は、小さな傷ができやすいため、保湿剤などで保護しましょう。
ミズイボとは
ミズイボとは、専門用語で伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれています。
ミズイボは、伝染性軟属腫ウイルスが原因のウイルスです。
ミズイボは、表面に光沢のある小さな皮膚の盛り上がりが特徴です。
また、皮膚の盛り上がりの最上部が少し凹んでいます。
前述のイボの表面はガサガサしており硬いのに対して、ミズイボはツルツルしていることが特徴です。
イボは、手足にできることが多いですが、ミズイボは身体全体にできることが多いといわれています。
ミズイボの治療
医師によるミズイボの治療は、先の細いピンセットでミズイボを抓んだり、冷凍凝固療法を行ったりします。
ミズイボの治療は、痛みが生じます。
場合によっては、塗り薬などを用いて治療することもあります。
ウオノメとは
ミズイボの他に、ウオノメもイボと間違えやすいため注意が必要です。
ウオノメは、専門用語で鶏眼(けいがん)と呼ばれる足の裏に生じる数㎜の硬い皮膚病変です。
ウオノメは、歩いたりしてウオノメ部分に圧迫のストレスが加わると、激しい痛みが生じます。
皮膚の一番外側は角質層と呼ばれ、圧迫などの外界刺激から身体を保護しています。
角質層の一部分が繰り返し圧迫されると、角質層が厚くなります。
そして、症状が進行すると、真皮に向かって食い込んでしまうことがあります。
こうしてできたのが、ウオノメとよばれています。
イボは特に足裏にできやすく、足底疣贅(そくていゆうぜい)と呼ばれます。
皮膚の中にめり込んでいることが多いため、ウオノメと区別がつきにくいこともあります。
治療法が異なるため、自己診断せずに病院に受診しましょう。
イボ・ミズイボ・ウオノメの自己治療は危険
イボやミズイボ、ウオノメの正しい治療には正確な診断が重要です。
素人では、イボと他の皮膚疾患の区別がつきにくいことが多いです。
また、皮膚疾患のなかには悪性のものが混じっている可能性もあります。
治療の際は、はじめに皮膚科医の正しい診断をしてもらいましょう。
自己診断によって、悪化させてしまうことも大いに考えられます。
イボ・ミズイボ・ウオノメなどの皮膚疾患は、早期発見して早期治療をすることが大切です。
私たちの身近な皮膚疾患である疣贅(イボ)。
今回は、イボについてと、イボと間違えやすいミズイボ・ウオノメの原因や治療法についても解説しました。
イボ・ミズイボ・ウオノメともに原因や治療法が異なります。
しかし、共通しているのは、安易な自己診断はせず、まずは専門医に正確な診断を仰ぐことです。
これからの寒い季節も、足元を快適に過ごしていきたいですね。
募集中の治験・モニターがある場合は、下記に表示されますので、気になる方はぜひご応募ください。
表示がない場合も、今後入ってくる可能性がありますので会員登録をしてお待ちください。
会員登録後、マイページ内の「疾患情報」に症状をご入力いただくと、対象治験が入った際にご案内をさせていただく可能性がございます。
該当する治験情報はありません
※登録情報更新のお願い※
新しい案件の募集が開始しましたら、ご登録情報をもとに優先的にご案内いたします。
ぜひ、登録情報の更新をお願いいたします。
登録情報の更新・追加はコチラ