妊娠とワークライフバランス

働きながら生活も充実させるように、職場や生活の環境(社会環境)を整えようとする考え方をワークライフバランスといいます。

生活の充実によって仕事がはかどりうまく進む、仕事がうまくいけば私生活も潤う、といった生活と仕事の相乗効果です。

ここでは妊娠期に利用できる制度を知っていただき、安心・安全に出産まで過ごしてほしいと考えます。

ワークライフバランスについて

近年、内閣が働き方改革の実施を宣言し、日本人の働き方が見直されるようになり、注目されるようになりました。

働き方改革が多くの企業で進む中、ワークライフバランスも見直されるようになってきました。

ではなぜ今、重視されているのか。

それは「少子高齢化」がもっとも大きな要因となっています。

出産・育児対策が日本のワークライフバランスのはじまり

日本では、女性の出産・育児・働き方を支援するものと同義として考えられることもあります。

1990年代に少子化対策として

・育児休業制度

・保育所の拡充

2003年に

・少子化対策基本法

・次世代育成支援対策推進法

が成立しました。

この法律によって、企業に出産・育児/仕事の両立を支援するための行動が義務づけられました

ワークライフバランスに含まれる2つの概念

ファミリーフレンドリー(両立支援)⇒働きながら育児・介護をするための制度・環境を整えることを意味します。

男女均等推進度⇒男女の性別にかかわらず、能力を発揮するための均等な機会が与えられ、評価や待遇における差別を受けないことを意味します。

労働基準法における母性保護規定

①産前・産後休業

産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)に女性が請求した場合、その者を就業させてはなりません。

産後8週間は女性を就業させることはできません。

②妊娠中の女性が請求した場合には、他の軽易な業務に転換させなければなりません。

③妊産婦等を妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせることはできません。

④変形労働時間制がとられる場合であっても、妊産婦が請求した場合には、1日および1週間の法定時間を超えて労働させることはできません。

⑤妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働、深夜業をさせることはできません。

⑥生後満1年に達しない生児を育てる女性は、1日2回少なくとも各30分の育児時間を請求することができます。

妊娠がわかったら

妊娠中も安心して働くためには、妊娠してからあわてないように少なくとも職場の制度を確認しておくことが必要です。

どのような職場であっても、最低限の法律の保護を受けられるのはもちろんですが、勤務先によって配慮される事項や期間はさまざまです。

妊娠の申し出

勤務時間や仕事内容の変更

③妊娠障害(妊娠に起因するつわり・浮腫・高血圧などの生理的症状)休暇や産休・育休などの休暇制度の利用方法

などについて調べておきます。

特に妊婦健康診査(妊健)とその保険指導は決められた間隔と回数あるいは、主治医などの指示に従って受診することが安全な出産につながるため、職場の理解を得ながら仕事の計画に組み込んでいかなければなりません。

母子健康手帳の活用(妊娠6~10週で交付されます)

妊娠とワークライフバランス2

労働基準法には、妊娠中の女性が請求すれば、他の軽易な業務に転換されることや、重量物の取り扱いの業務や有害業務に就かせてはならないなど定められていますが、どのくらいの働く女性が自分たちの仕事内容を理解しているのでしょうか。

たとえ正社員でなくさまざまな雇用契約上の立場であってもこの母性健康管理については同等に配慮されなければなりません。

母子健康手帳の「妊婦の職業と環境」の欄をできる限り詳しく記入できるように自分の仕事を理解しておくことが妊娠期を無事に過ごす第一歩となります。

  • ・ほとんど座り作業で姿勢が拘束される
  • ・接客で緊張が多くほとんど立ち作業
  • ・電車などでの移動や出張の多い営業職
  • ・喫煙で換気の悪い環境
  • ・食品加工のため低温環境
  • ・騒音が著しい環境

このように職場の状況がわかると妊娠中に産婦人科医などから見て職場で配慮を要する事態が生じた場合、「母子健康管理指導事項連絡カード」という文書を利用してその措置を求めることができます。

そのカードの指示内容にもとづいて、診断書と同等に健康上の必要な配慮を実行するという流れになります。

今まで口頭では言い出しにくかったことや、理解してもらいにくかった妊婦の健康上のトラブルについてこのカードを見ることで幅広く理解され、適切に対処されるようになってきています。

妊娠を機に仕事を辞めた人の割合が47.4%出産を機に辞めた人の割合が50.8%というデータがあります。

理由は健康上の問題や育児に専念したいというものが多いようです。

妊娠中に時間短縮・フレックス勤務を活用した割合は37.6%であまり高くはありません。

また、つわりがつらくても理解してもらえず無理をしていた、病気ではないから仕方がないと感じている人も少なくはないようです。

外見はまだ妊娠していることがわからない初期の方が職場での理解が得られにくいのかもしれません。

妊娠したらまず、上司に報告し「出産後に働く意思の有無」「産休に入る予定」「育休をとる予定」を伝えることができるといいでしょう。

そして妊娠中の仕事のやり方について相談し、利用できる制度を活用しましょう。

またプライベートにおいても体調のすぐれない時は、お惣菜や宅配サービスを利用することも大切です。

休日は体をゆっくり休めストレスをためないように上手に気分転換してください。

最後に、周囲の人の協力や、配慮を受けた時には感謝の気持ちを忘れずに伝えてください。


参考文献:

厚生労働省 働く女性の母性健康管理・母性保護規定について(外部リンクに飛びます)

からだの科学増刊 女性のウエルネスガイド


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