全国的に本格的に花粉の飛散が始まり、花粉症の方には辛い季節となってきました。
今回は、栃木の花粉飛散状況についてお知らせをします。
栃木の花粉飛散状況
日本気象協会によると、栃木県の花粉飛散開始時期は2月25日です。
2019年栃木県の花粉飛散量
花粉飛散量は、7~8月の時期の気温・日照時間・降水量などに影響を受けるといわれています。
栃木県宇都宮市の平成30年7月の平均気温は27.6度、8月は26.9度、降水量は7月は166ミリメートル、8月は273ミリメートルでした。
日照時間は、7月は172時間、8月は182時間でした。
この結果から、栃木県の7月の降水量以外の、8月の降水量、7月~8月の平均気温、日照時間はともに平年を大きく上回り、スギやヒノキの生育に適した気象条件でした。
2019年の栃木県の花粉飛散は、例年比で110~150%で、「やや多い」見込みです。
スギ・ヒノキ花粉のピーク予想
栃木県のスギ花粉飛散のピークは、3月上旬から4月上旬となり、例年と同じくスギ花粉が多く飛ぶ期間が長くなる予想です。
スギ花粉のピークが終わると、4月上旬頃からはヒノキ花粉の飛散がはじまります。
花粉症のメカニズム
鼻の粘膜などに花粉が付着すると、通常であれば粘膜にある線毛がはたらいて、鼻の外に花粉が排出されます。
しかし、排出しきれなかった花粉は鼻の粘膜に付着したままになります。
花粉は、体内の免疫システムによって異物とみなされ、異物を攻撃する「IgE抗体」が作られます。
IgE抗体は、花粉に接触するたびにつくられ、体内に蓄積されます。
花粉の蓄積量がある一定レベルに達するとヒスタミンなどの化学物質が分泌され、アレルギー反応を引き起こし、花粉症の症状が出現します。
花粉症が増加している原因
近年は花粉症で悩まされる人が大幅に増えてきました。
次に、花粉症が増加している原因として考えられるものをあげます。
スギやヒノキの増加
昭和30年代に建築用の資材として、全国的にスギやヒノキが多く植林されました。
後に、建築資材の値段が下がり、植林されたスギやヒノキは成熟した状態で手入れがされなくなり、花粉が多く飛散するようになりました。
高い気密性の住居が増加した
昔の伝統的な日本の住宅と比べて、最近の住宅ではサッシ等が使用されており住居の気密性が高いです。
その結果、アレルギーの原因となるダニやハウスダストが増加したことで、アレルギー体質の人の割合が増加したといわれています。
食の欧米化
日本に欧米文化が浸透し、高たんぱく・高カロリー・高脂肪な食生活が当たり前になってきました。
そのことにより、腸内環境が悪化してアレルギーを発症しやすい状態になっているといわれています。
花粉症の対策
花粉症に対する治療の種類は大きく、アレルギー症状を抑えるための対症療法と、完全に花粉症を治すことを目的とした根治療法に分けられます。
対症療法は、内服薬や点鼻薬、点眼薬を使った薬物療法です。
最近では、鼻の粘膜をレーザーで手術してアレルギー反応を抑える治療法もあります。
根治療法では、花粉症の原因物質であるアレルゲンを少量から体内に取り込み、免疫を獲得していく免疫療法があります。
花粉症へのセルフケア
花粉症へのセルフケアは多岐に渡りますが、ここでは最低限行って頂きたい項目のみ記載します。
花粉が多く飛散している日は外出を控えましょう
各地の花粉飛散予報を確認して、なるべく花粉の飛散量が多い日は外に出ることを控え、アレルゲンを身体の中に取り込まないようにしましょう。
マスクやゴーグルを着用しましょう
外出時は花粉症用のマスクやゴーグルを着用しましょう。
マスクやゴーグルを着用することで、花粉が口や鼻の粘膜から侵入することを防ぎます。
また、外出時は花粉が付着しにくい衣服を選ぶこともおすすめです。
手洗い・うがい・洗顔を行いましょう
帰宅後は、手洗いやうがい、洗顔を行って花粉の身体の中への侵入を防ぎましょう。