倶楽部ワンクエスチョンとは?
65歳以上の方専用LINE公式アカウント「生活向上WEB倶楽部」の友だちを対象に、健康維持や疾患について学んだり、倶楽部友だちの皆さまの考えを共有できる1問クエスチョンの倶楽部ワンクエスチョン! 倶楽部友だちの回答結果とテーマに対する解説を公開しています!
回答結果:「普段の生活で気にしている生活習慣病はありますか?」
生活向上WEB倶楽部のLINE友だちの方に気になる「生活習慣病」についてお伺いしました。皆さんは生活習慣病病で気になる疾患はありますか?
「最近、血圧が高めと言われた」「血糖値が気になる」など、年齢とともに増えてくる健康の悩み。その多くは生活習慣病と関係があります。生活習慣病は、毎日の食事や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関わって発症する病気の総称です。
今回の倶楽部ワンクエスチョンでは、代表的な生活習慣病である高血圧、糖尿病、脂質異常症と、それらが引き起こす病気である心疾患、脳血管疾患について、その特徴や治療法、受診のタイミングを分かりやすく解説します。ぜひご一読ください。
■調査実施期間:2025年7月31日~8月5日
■調査参加者数:59名
◆ 高血圧
高血圧とは、安静時の血圧が慢性的に高い状態のことです。自覚症状はほとんどありませんが、放置すると血管に常に負担がかかり、動脈硬化を進行させ、心疾患や脳血管疾患の大きな原因となります。
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・主な治療法:まずは生活習慣の改善から始めます。塩分を控えた食事、適度な運動、減量、禁煙、節酒などが基本です。それでも血圧が下がらない場合は、降圧薬による薬物療法を行います。
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・病院へ行くタイミング:健康診断などで「血圧が高め」と指摘されたら、一度かかりつけ医に相談しましょう。家庭用の血圧計で日々の血圧を記録しておくことも大切です。
◆ 糖尿病
糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると喉の渇き、多尿、体重減少などの症状が現れます。放置すると、網膜症、腎症、神経障害といった合併症を引き起こすことがあります。
・主な治療法:食事療法と運動療法が治療の基本です。食事で摂取するエネルギー量を適切に保ち、運動でブドウ糖の消費を促します。これらで血糖コントロールが不十分な場合に、血糖降下薬やインスリン注射などの薬物療法が行われます。
・病院へ行くタイミング:健康診断で「血糖値が高い」と指摘された場合や、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
◆ 脂質異常症
脂質異常症は、血液中の脂質(悪玉コレステロールや中性脂肪)が多すぎる、または善玉コレステロールが少なすぎる状態です。これも自覚症状がないまま進行し、動脈硬化の主な原因となります。
・主な治療法:食事療法が中心です。動物性脂肪を控え、魚や野菜、海藻などをバランスよく摂ることが大切です。運動療法も効果的で、中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす効果が期待できます。必要に応じて、薬物療法で脂質の値をコントロールします。
・病院へ行くタイミング:健康診断でコレステロール値や中性脂肪値の異常を指摘されたら、放置せずに医師に相談してください。
◆ 心疾患・脳血管疾患
高血圧や糖尿病、脂質異常症などが原因で動脈硬化が進行すると、心疾患(心筋梗塞、狭心症など)や脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)といった命に関わる重大な病気を引き起こすリスクが高まります。これらの病気は、ある日突然発症することが少なくありません。
・特徴:胸の強い痛みや圧迫感、息切れ(心疾患のサイン)、ろれつが回らない、片方の手足の麻痺、激しい頭痛(脳血管疾患のサイン)などが代表的な症状です。
・治療と予防:発症した場合は、一刻も早い専門的な治療が必要です。最も重要なのは、原因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病をしっかり管理し、予防することです。
最後に
生活習慣病は、早期に発見し、医師と相談しながら生活習慣を見直すことで、重篤な病気への進行を防ぐことができます。気になることがあれば、ためらわずに医療機関を受診し、ご自身の体と向き合うきっかけにしてください。
【参考情報】
・厚生労働省 e-ヘルスネット
・国立研究開発法人 国立循環器病研究センター