【症状】
痛風とは、高尿酸血症を放置することで尿酸が関節にたまり激痛があらわれることを指す。
高尿酸血症とは血清尿酸値(血液の中の尿酸の濃度)が7.0mg/dLを超えた状態のことである。
高尿酸血症はそれだけでは症状は何も現れないため、自覚症状がなく痛風はある日突然、発作的に発症する。 それを痛風発作という。
痛風は足首、膝の関節、手の指の付け根、くるぶしなどに発症することもあるが、70%の人が初期症状として足の親指の付け根に症状があらわれる。
症状は患部が赤く腫れ上がり、ペンチで強く鋏まれたような痛みを伴う。
大人でも2,3日歩けない程の痛みが伴う場合もある。 症状は1日から10日で治まるが、半年から1年ぐらいで同様の症状があらわれる。
この状態を繰り返すと関節が腫れ上がり、再発までの期間が徐々に短くなる。
痛風を放置すると、腎臓など内臓にまで障害を及ぼす場合がある。
【原因】
痛風の原因は尿酸である。
尿酸は人間の体内でプリン体をもととして作られる。
作られた尿酸は腎臓で溶かされ、尿として排泄されるが、非常に溶けにくい性質を持っており、尿酸の量が多すぎると溶けずに結晶化してしまう。
これが関節にたまることで痛風を発症させる。
【対処方法】
痛風発作が起きてしまった場合、 まず患部を冷やし安静にして患部を心臓より高く保つことで痛みを和らげることが出来る。
解熱用の坐薬を使うことも効果がある。 マッサージは絶対に行ってはいけない。
またバファリンなどアセチルサリチル酸を含むものは多く摂取してしまうと、かえって発作を悪化させることになるので、服用は避けるべきである。
痛風を予防するためにはプリン体の過剰摂取を控えることと、尿酸は排尿以外に排出方法が無いため、排尿を促進することが重要である。
暴飲暴食を控えること、水分補給を欠かさずこまめにすること、コーヒーや紅茶のような利尿作用のある飲み物を飲むことなどが効果的である。
また、運動は痛風を発症させるリスクを下げることが出来るが、過剰な運動はかえって痛風を発症させるリスクを高めてしまうため、適度な運動にとどめることが重要である。