梅雨が明けて夏本番!
気温と湿度の高さに疲労して、体調を崩しやすい季節です。日常のちょっとした工夫で、「夏バテ」を防ぎ、ハツラツとした体づくりを目指しましょう。
夏バテとは?
日本特有の高温多湿な気候からくる体調不良のことを「夏バテ」と言います。
主な症状として「体がだるい」「食欲がない」「眠りが浅い」などがあります。
体温を一定に保つために自律神経がフル活動し、疲弊することで引き起こされる自律神経の乱れが原因だと考えられています。
夏バテ対策3つのポイント
1.こまめな水分補給
たくさんの汗をかくことで、体内から水分と塩分が失われます。
失った水分と塩分を摂取しなければ、体外に熱を放出するための発汗が止まり、体温が異常に高くなることで熱中症に陥ります。
水分補給のポイントは、こまめに摂ることです。
喉が渇いたと思ったときには、すでに脱水症状が始まっていると言われています。
少しでも汗をかいたら、素早く水分補給をし、汗をかいていなくても、こまめな水分補給を心掛けてください。
また、睡眠中に発症する「夜間熱中症」というものがあります。
熱中症は命を落とすこともあり、2013年7月~8月に東京都で熱中症によって亡くなられた方のうち、40%以上が午後5時から午前5時の夜間に亡くなられています(東京都監察医務院発表)
睡眠中、一晩でかく汗はおよそ「コップ一杯」分。さらに、夏の就寝時には約2倍に上がると言われています。
「夜間熱中症」は、睡眠中の発汗により体内の水分と塩分が失われ、脱水状態になることが原因だと考えられています。
寝る前と起きた時には、コップ一杯の水分を摂ることが大切です。
2.睡眠の質を上げる
・体温の調整
疲れを取るためには、睡眠の長さよりも質が大切だと言われています。
質を上げるためのポイントは、体温を「上げて」から「下げる」こと。
人は、入眠前になると手足が温かくなります。
これは皮膚温度を上げることで、手足にある毛細血管から熱を放出し、効率的に深部体温を下げています。
そして、徐々に皮膚温度と深部温度の差が縮まることが「眠りへの入り口」となります。
深部体温を上げるためには、湯船に浸かり寝る90分前に入浴を済ませておきます。
暑いからといってシャワーで済ませず、湯船に浸かることをおすすめします。
時間が無い、どうしても暑くて湯船に浸かりたくない、というときは「足湯」でも効果が得られます。
足は毛細血管が集中するため、熱放射を行いやすく、湯船に浸かることと同等の効果が得られると考えられています。
・寝具
汗の多くは枕や敷き布団、マットレスに吸収され、湿気も下へと溜まります。
肌の接触面が少ないワッフル生地や麻などのシーツやカバーに切り替えたり、通気性のよい敷きパッドやスノコなどを取り入れるのもおすすめです。
素材が綿のタオルケットは肌触りが良く、放湿性もあるため、大人から子供まで夏用の寝具として使いやすいとされています。
また、昔ながらのそば殻枕や樹脂のストロー枕なら、素材に熱が留まらず頭部の温度調節にもピッタリです。
・脳の興奮を抑える
スマホやパソコン、テレビは当たり前のように身近にあり、現代人の脳は常に興奮状態だといえます。
寝る1時間前にはIT機器の操作をやめて、少しずつ脳をリラックス状態に持っていくことが必要です。
また、部屋着からパジャマに着替える、部屋の照明を暗くする、など脳のスイッチを「入眠モード」に切り替えることも睡眠の質を上げるポイントになります。
睡眠中は、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)が交互に訪れます。
特に眠りが深いのが眠りはじめの3時間。
この3時間の眠りが十分に深ければ「ぐっすり眠れた」という感覚を得られます。
3.夏には夏の食養生
暑くなると、そうめんなど冷たいものを取りがちになりますが、栄養素が炭水化物に偏り、たんぱく質やミネラル、ビタミンが不足します。
できるだけ肉・魚・大豆製品を1日1食の中に取り入れることを心掛けましょう。
そして、ビタミンやミネラルを多く含む野菜や果物も一緒に取り入れてください。
しそやショウガ、みょうが、レモンや梅干しを入れて、サッパリと食べやすくするのもコツのひとつです。
暑い地方で食べられている食べ物や、夏に採れる野菜には、体を冷やす作用があるといわれています。
キュウリ、ナス、トウガン、トマト、スイカなど、スーパーで買うことの出来る夏野菜も多くあります。
冷たい料理ばかりだと胃が疲れてしまいます。
しかし、暑いときの調理はできるだけ火を使いたくない・・・ そのような時には、電子レンジや炊飯器を活用して、温かい食事も取り入れるように工夫しましょう。
他にも夏バテや「熱中症」に関して様々な対策や予防法があります。
上の記事では、夏は身体を冷やしすぎないようにする大切さを中心にご紹介しています。
併せてご覧下さい。